【序章】インド旅行記
私は旅が好きだ。
見たことのない景色、
聞いたことのない音、
出会うはずのなかった人々、
それらが身体に入ってきて
私という人物をより近いところから見つめることができるから。
もっと知りたい、
もっと見てみたい。
この気持ちはきっと一生私の中から消えることはないでしょう。
この世界には知らないことがたくさんある。
そう痛感したのはきっと、
インドへ旅した時だろう。
そこは想像すらしていない日常、
見たこともない光景、
価値観という言葉さえ壊され、
何もかもが新鮮な毎日だった。
旅の中で一人の青年と出会った。
その人に出逢って、インドへもう一度行くことになる。
それはまた先のお話。
死の街と呼ばれる場所で彼を通じて、
私は「生きる」ことを教わった。
ずっと書きたかったインドへの旅。
インドへの旅を書き綴った日記をもとに、
未知なる世界へとお連れします。